
消泡剤のメカニズム
2025.06.10
水溶性切削・研削加工液(クーラント)は、使用を重ねることで消泡成分が持ち出されたり劣化したり、あるいは加工条件によって泡立つことがあります。
このような泡立ちへの対策として、クーラントに「消泡剤」を添加する方法があります。
消泡剤は、文字通り泡を消したり、泡の発生を抑えたりする効果を持っていますが、そのメカニズムはどのようなものなのでしょうか。
【消泡メカニズム】
消泡剤は図1のようなメカニズムで消泡していると考えられています。
消泡剤に求められる主要な性質は、
●発泡液に拡散すること :①の状態が一か所だけでなく、広く多くの箇所で同時に起きている状態
●泡成分に溶解しないこと :溶解してしまうと泡膜と一体化してしまい、③~⑤のような泡膜の切り離しを起こすことができなくなってしまう
●泡成分より表面張力が低いこと :表面張力が高いと②~④の付着、濡れ、侵入、切り離す力が弱くなってしまう
があげられます。
続いて消泡剤の種類についてですが、大きく分けて3つの種類があります。
【消泡剤の種類】
① 鉱物油系、②グリコール系、③シリコーン系です。
何れの種類もそれぞれ特徴があり、用途や使用条件に合わせて使い分けされています。
その中でもシリコーン系消泡剤は他の2種類の消泡剤と比較して、少量の添加でも消泡性が高いことが特長として挙げられます。
その理由としては、表面張力が低く、他の物質との溶解性が低い、ためです。
【当社消泡剤のご紹介】
当社消泡剤はシリコーン系消泡剤を中心したラインナップをご用意しています・
●消泡剤No.1~4、6:シリコーン系消泡剤
●消泡剤No.7がグリコール系消泡剤
各製品の内容につきましてはホームページの製品ラインナップに記載されておりますので、ご確認ください。
また、当社消泡剤の効果を確認した動画もYou Tubeで公開していますので、ぜひご覧ください!
また、製品選定の際は、お客様のご用途、ご使用条件に合った消泡剤をご提案させていただきますので、是非ご相談ください。