洗剤の液性と容器材質の相性
2025.11.25
お客様より『洗剤をトリガースプレー容器に詰め替えて使いたい』と、容器の材質について問い合わせがありました。
「ポリエチレンとポリエチレンテレフタレートは違うもの? 名前は似ているのに」
「アルカリ性の洗剤はどちらの材質がいいの?」
回答)その2つは違う材質です。
どちらも『ポリエチレン』で似ていますが、後ろにテレフタレートがくっつくと化学的な性質が変わってしまいます。
アルカリ性の洗剤はポリエチレン製(後ろに何もついていないもの)をおすすめします。
この記事では容器の素材と内容液との一般的な相性についてまとめます。
当社製品(洗浄剤や防錆剤など)は、おおまかに『水溶性(水系)』と『油性』に分けられます。
さらに水溶性(水系)製品は『酸性』『中性』『アルカリ性』に分類できます。
市販の容器材質は主に、
・PE(ポリエチレン)またはHDPE(高密度ポリエチレン)
・PP(ポリプロピレン)
・PET(ポリエチレンテレフタラート)
※ポリエチレンテレフタレート、またはペットとも呼ばれます(ペットボトルのペットです)
・PS(ポリスチレン)
・ガラス
・ステンレス
などがあります。
それぞれの材質と液性の相性(耐性)をまとめると表のようになります。

水溶性(水系)の中性タイプは一般にどの素材でもOKです(例外として溶剤が混合されている洗浄剤などはプラスチック素材に影響するものがあります)。
PETは酸性・アルカリ性に弱く、接触する時間(保管)が長いと破損する恐れがあります。
まれに「飲み終わったペットボトルを洗ってアルカリ性洗剤を入れる」と聞くことがありますがおすすめしません。
油性成分はプラスチックを侵しやすく、素材によっては変形・白濁・膨張などのトラブルにつながる場合があります。
油性製品はステンレスやガラスが理想ですが高価/割れやすいです。
例外もありますので、各製品SDSの【7.取扱い及び保管上の注意】の安全な容器包装材料欄をご確認ください。
当社製品SDSはこちらからお問い合わせください。



