「加工後の銅ワークを水溶性の洗浄剤で洗いたい」という問合せを受けることがあります。

その際、当社ではメカパーツクリーナーSB（高温高圧洗浄用）を紹介しています。また、揺動・超音波洗浄用としてメカパーツクリーナーUS-Nをご案内することもあります。

実はこの2製品、元々、銅に使える洗浄剤として開発されたわけではなく、
メカパーツクリーナーSBは鉄およびアルミ用、メカパーツクリーナーUS-Nはアルミ用として開発されました。

ある日、「お客様から銅ワークを洗える水溶性の洗浄剤はないの？」との問合せをいただきましたが、
その当時は当社製品ラインナップでは、対応できる製品がないという認識だったため、
とりあえず試してみようと、メカパーツクリーナーSBに銅ワークを浸漬させ表面への影響を見てみました。
（本来、銅は薬品の影響を受け易いため適した製品を選ぶ必要があります。）

あれ？予想に反して表面はきれいなままじゃないですか。
この結果をもとにお客様にメカパーツクリーナーSBをご提案したところ、問題なく使えたとのことで採用いただきました。

後日、原料メーカーからメカパーツクリーナーSBに使っている成分の製品説明を受ける機会があり、
その際に、「実はこの成分は銅を守る効果がありまして」と、原料メーカーもあとでその効果に気付いたようで、
その説明を受けてメカパーツクリーナーSBが銅に影響しなかったことに納得しました。
この原料はメカパーツクリーナーUS-Nにも使われており、銅に対する影響も最小限に抑えられております。
（温度や時間等の条件により異なります。）

このお話は開発者として、可能性を否定せず一度試してみるということの重要性を感じさせられたというエピソードでした。
「日本メカケミカルの製品で、こんなことできないの？」等、お問い合わせフォームなどからお気軽にお問い合わせください。