防錆油の防錆期間ってどう決めてるの?
2023.03.08
防錆剤には防錆期間のおおよその目安が記載されているものがあります。
どのように期間の目安を決めているのでしょうか。
回答)
当社では、社内比較試験と併せて、ユーザー試験結果や実績をもとに「目安」として出しております。
試験方法としては、塩水噴霧試験の結果から算出する方法があります。
塩水噴霧試験では油性防錆剤の防錆力の差を相対的にみることができます。下記画像の例では、防錆油Aのほうが優れていることがわかります。
<塩水噴霧試験例>
また、水溶性防錆剤は塩水噴霧試験機では評価できませんが、例えば次の方法で比較することができます。
[社内試験例] 水溶性防錆剤で処理した鋼板を湿度の高い環境で、これまでに実績のある製品を基準として比較します。
当社ではこれらの社内試験に加えて、ユーザーでの試験結果をあわせて目安を決めています。
例えば当社油性防錆剤では、CP-4000は相対的に防錆期間の長い製品、CP-6は短い製品と定めております。
お客様の地域差(海に近い、近くに酸性の薬品を扱う工場がある、1年中比較的湿気が少ないなど)や保管環境によって、防錆期間は大きく異なります。
また同じ「3か月」でも、夏の3か月と冬の3か月では期待される性能が異なります。(一般的に高温多湿になる夏のほうが、防錆効果が弱まると考えられます。)
錆の原因はさまざまで、複合的です。
また必要な防錆期間によって、適正な製品が変わってきます。
より良いご提案ができるよう、使用条件、保管環境をお聞きしています。
お気軽にお問い合わせください。