防錆剤の水置換性ってなに??
2022.09.13
ユーザー様からお問い合わせがありました。
「水置換性ってなに? CP-10は水置換性?」
回答)
水置換性とは、ワーク表面にわずかに付着した水を押しのけてワーク表面を油剤が覆う現象です。
【水置換性イメージ】
ワークの加工液や洗浄液が水系(水溶性)の場合があります。
その後の防錆工程で、ワークの表面に残った水分(加工液もしくは洗浄液)の上から油性防錆剤が覆ってしまう(防錆油で水分が閉じ込められてしまう)とその部分が錆発生のきっかけとなり、防錆剤としての役割を果たせません。そのため上図のように、水分の下に「割り込む」性能が必要となってきます。
CP-10を代表とする当社油性防錆剤のほとんどが水置換性を持っており、水置換型防錆剤とも呼ばれます。
水置換によりワーク表面は防錆油で覆われましたが、押しのけられた水分は防錆油の中に残ります。油槽で防錆剤を使用する場合には、使用が進むと槽内の水分が多くなり防錆油剤は汚れていくため、定期的な防錆油剤の交換をするといった注意が必要です。
「割り込み」という言葉はあまりよい印象ではありませんが、割り込みをすることで仕事を成し遂げる油性防錆剤のお話でした。
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