なぜアルカリ性の液で防錆できる? ~水溶性防錆剤の液性~
2023.12.08
「水溶性防錆剤がアルカリ性なのはなぜ?」
「アルカリ性の液で防錆できるの?」
回答)
アルカリ性の液中では、鉄表面にそれ以上腐食しない皮膜ができるからです。
しかしながらアルカリ性であればすべて防錆できるわけではありません。
水溶性防錆剤は『それ以上腐食しない皮膜形成』で有利にした上で、材質に合わせて表面を保護するための成分を配合しています。
地上では鉄は酸素と簡単に結びついて鉄ではなくなります。このことを化学の言葉で酸化と言います。
腐食とは表面の鉄が酸化されて、離れて行ってしまうことです。
(イメージ:水溶性防錆剤のメカニズム)
離れて行ってしまうとごくごく小さな穴(くぼみ)ができます。
これが連続的に起こると目に見えるボロボロの「腐食」と呼ばれる状態になります。
ちなみに酸素と結びついて離れず、すぐそばに残っている赤茶色っぽいモノを「錆」と呼んでいます。
金属はなぜサビるのか?もご覧ください。
さて『腐食をできるだけ抑えること』が防錆剤の重要な仕事の一つです。
腐食の原因となる物質には、酸性物質、酸素、塩などが知られています。
鉄をこれらのものにさらす(接触させる)と、腐食が起き、錆びていきます。
アルカリと接触させると、実は一瞬酸素によって腐食が起きますが、その結果アルカリに溶けにくい皮膜ができるそうです。
それによって「連続的」な腐食を抑えています。
この皮膜は目に見えないほど薄いため、金属の質感を失うことはありません。
ところがこの皮膜、高濃度のアルカリにさらすと溶けてしまい、腐食してしまうことがあるようですが、
当社水溶性防錆剤メカヒビターシリーズは最適なアルカリ性に調整しているので、防錆剤として大活躍します。
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