水溶性防錆剤と油性防錆剤の違い
2022.02.17
防錆剤に水溶性と油性があるけど、どう違うの? 使い分けは?
回答)
大きな違いは防錆期間です。
水溶性防錆剤は短期、油性防錆剤は長期の防錆を目的として開発されています。
防錆期間は錆止めの強さと言い換えることもでき、油性のほうが基本強いです。油なので錆の原因の一つとなる水を寄せつけません。
次に使い分けです。
前述のとおり基本は油性を使用します。強いので。
お客様間のワーク・金型の移動や数か月の保管に適しています。
しかしながら水溶性と比べて除去が手間になります。除去の際には、脱脂洗浄剤の使用をおすすめしております。
防錆力の観点からは油性を使いたいのですが、以下のような場合には水溶性が使われます。
例えば、錆取り後のワーク表面防錆、水系での加工(水溶性切削液を利用した加工)中や洗浄(水溶性洗浄剤を利用した洗浄)中の錆を抑える、などの場合。
また、除去が容易(水で防錆剤を洗い流せる)であること、水で希釈して使えるので経済的、油でベタベタにならないので作業環境がよくなる、火災の危険性がない、
といった特長があり、その性能を活かしたい時には水溶性が使われます。
水溶性防錆剤は短期の工程間防錆向けです。
油性防錆剤は長期の防錆が可能です。
使用環境やご要望に合わせて選定いたします。
お気軽にお問い合わせください。