切削液の腐敗②~腐敗の原因と防腐剤選定~
2025.01.17
以前のブログ(切削液の腐敗)にて、夏場に切削液が腐敗しやすくなることを解説しましたが、
本ブログでは、切削液が腐敗してしまった場合の弊社の対応策を解説します。
水溶性金属加工液の腐敗について
水溶性の金属加工液を使用していると、腐敗が発生することがあります。これは、空気中に存在する目に見えない微生物が加工液に入り込み、増殖してしまうためです。
金属加工液には、腐敗しにくくするために以下のような工夫がされています。
○ 防腐剤の配合:微生物の増殖を抑制する成分が含まれています。
○ 特殊な成分構成:微生物が増えにくい環境を作ります。
※微生物イメージ
しかし、使用を続けるうちに以下の問題が生じることがあります。
○ 防腐剤の消耗:長期間の使用で効果が低下します。
○ 成分の劣化:微生物を抑えきれなくなります。
これにより、微生物が増殖し腐敗が進行します。
腐敗を防ぐためには、防腐剤を追加して滅菌(殺菌)する方法があります。
弊社では以下のような防腐剤を取り扱っています。
○ 様々なタイプの菌に効果的なもの⇒メカバイオアウト#140 / メカバイオアウト#250
○ 低濃度で効果を発揮するもの⇒メカバイオアウト#250
○ 菌がいない状態を長期間保つもの⇒メカバイオアウト#220 (※生菌数が0の状態でないと効果を発揮しません)
○ 腐敗臭を軽減するもの⇒メカバイオアウト#140 / メカバイオアウト#250
○ 即効性の高いもの⇒メカバイオアウト#160T
適切な防腐剤選びのポイントは以下の通りです。
○ 加工液に元々含まれている成分とは異なる防腐剤を使うことで、効果が高まることがあります。
○ 防腐剤の効果は、対象となる菌の種類によって異なります。
他社製品の切削液をご使用の場合、当社では他社製品の詳細な成分は分からないため、以下の方法で最適な防腐剤をご提案しています。
○ 試験による確認:実際に試験を行い、最適な防腐剤を選定します。
○ データに基づく提案:試験が難しい場合でも、これまでの蓄積データからご提案します。
腐敗や臭いでお困りの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。