油性洗浄剤(脱脂剤)と消防法? 第一石油類? 第二石油類? ってなに
2023.07.19
油性の汚れには油性洗浄剤(脱脂剤)をおすすめしています。
汚れ落としには、以下2つのブログ記事のように相性があります。
<よく落ちる洗浄剤は油性?水溶性?>/<銅加工後の洗浄~水溶性切削液と油性洗浄剤の相性~>
機械油、油性マーカーなどの除去にとても相性のよい油性洗浄剤ですが、注意点があります。
この記事では、注意点の一つである「引火性」について消防法とあわせて書きます。
当社の代表的な油性洗浄剤として、”油性の加工油や機械油の除去に向いている”メカCS-40があります。
消防法 危険物 第四類(引火性液体) 第二石油類 に該当します。
第二石油類を略して「二石(にせき)」と呼ばれます。
また、”油性マーカーや青ニスの除去に適している”メカマークカットは第一石油類であり、「一石(いっせき)」です。
さて、どちらも引火性で燃えやすい液体であることには変わりないのですが、一石と二石では引火しやすさが異なります。
一石である、二石であるは消防法で定められており、その液体の引火点(専用の測定装置にて火が付いたと判定される最低の液温のこと)で決まります。
一石の方が二石に比べて簡単に火がつきます。
メカCS-40の引火点は40℃、メカマークカットは5℃。メカマークカットのほうが引火の危険性が高いと言えます(引火点が低いほうが危険性が高いです)。
メカCS-75は75°Cと、この中では最も引火点が高く、三石(さんせき)です。
最近では危険性が低めの三石が求められることがあります。
また、油性洗浄剤の性能として洗浄性はもちろんのこと、揮発スピード(乾きやすさ)が求められることがあります。
下記画像は、上記3製品の乾燥時間を比較したものになります。
メカマークカットは、滴下から2分後には乾燥、メカCS-40は30分後にはほぼ乾燥したことがわかります。
(※乾燥時間は、使用条件によって異なります。)
『乾いた』≒空気中にその燃えやすい成分が気体となって存在している、ということになります。
乾きが早いものは早く充満します。換気の大切さがわかります。
各種汚れに応じた洗浄力、乾きやすさ、など様々な性能の油性洗浄剤をラインアップしております。
引火の危険性をご理解いただき、適した製品をご案内しています。
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