プレス油によるワークの変色
2024.11.14
プレス加工潤滑剤をご使用のお客様より問い合わせです。
「プレス油でワークの表面が変色した。原因としてどんなことが考えられるか?」
回答)
可能性として考えられることは、ワークの油焼けや錆などです。
ワーク現物を見せていただいた結果、こちらのお客様の場合は、長期保管による油焼けと考えられました。
お客様の話によると、去年より保管期間が延びた、梅雨の期間であった、ワークが重なった部分のみ出ていた、ことなどから油焼けであると推測しました。
油焼けについてはこちらの記事をご覧ください。
プレス油の除去(脱脂洗浄)、そして防錆油の使用が効果的であることを提案しました。
お客様は「変色」と表現されました。
変色は、油焼けや酸化(錆)のように保管中に表面が変化したもの、表面の付着物が変化したもの、であることが多いです。
ほとんどの場合、原因は一つだけではありません。
お客様から加工条件、保管条件、その他さまざまな条件を聞かせていただき、また可能ならば現物を見せていただき、原因を探ります。
上記画像のように、塩素入りのプレス加工油を使用して鉄ワークを加工し、保管中に錆が発生した事例があります。
プレス油の目的は加工のお手伝いであり、主に『潤滑』成分で構成されています。
そのため『表面を保護する』成分がメインの防錆油に比べて錆や変色が発生する確率は高くなります。
プレス油の変色によるお困りごとなど、お気軽にご相談ください。