ステンレス用の錆取り剤サスピカットW-04
2024.07.24
「サスピカットW-04はKC-12とどう違うの?」
回答)
サスピカットW-04はステンレス用で、溶接焼けの除去を目的として開発されました。
一方KC-12は鉄用で、ワイヤカット後のカット面やその他表面の錆除去を目的として開発されました。
同じ錆取り剤のカテゴリに分類されていますが、適用材質や用途が異なります。
ステンレスは鉄と比べて腐食しにくいという性質があります。(ステンレスの表面参照)
表面がクロムの酸化皮膜に覆われており、それが破壊されてもすぐに再形成するためです。
そのため溶接焼けのように強く変色してしまった表面を溶かすには強い化学の力が必要です。
W-04はそのような強い溶解力を持っています。
こんな実験をしてみました。
溶接による変色をどの程度落とせるかW-04とKC-12で比較してみます。
SUS304の溶接ワークをそれぞれ5分間原液に浸漬します。
写真1 処理前。中央の黒い部分が溶接で変色した部分。
写真2 処理後。浸漬部分の境目。右部分がW-04、左部分がKC-12浸漬後です。
KC-12浸漬部は未処理とほぼ同じで焼けが落ちていませんが、W-04はかなり落ちています。
しかしながら変色や錆を除去する性能(強さ)が高いということは、一般に素地(母材)への影響も強くなります。
どの強さの錆取り剤が適しているか、希釈倍率や浸漬時間、温度などの条件は、サンプルにてご確認いただいております。
ステンレスの錆取り剤についてのご相談、サンプル請求等、お気軽にお問い合わせください。