
水溶性切削液の管理項目
2025.04.21
水溶性切削液って数値で管理できるの?
回答)
加工に必要である、錆を抑える、など水溶性切削液には管理すべき項目がたくさんあります。
含まれるすべての成分一つ一つを現場で数値管理することは難しいですが、全体として見ることはできます。
最も重要なのは濃度です。
数値で表すには専用の機械が必要です。糖度計や屈折計と呼ばれる機器があります。シンプルな操作でとても簡単に数値化できます。
[糖度計 イメージ ]
当社でも新液で希釈倍率(濃度)と糖度計で測定した数値を濃度換算に使用しています。
ただし、実際には使用した切削液の数値はその切削液そのものの濃度を示しているとはかぎりません。
切削液を使用していくと成分の消耗や摺動面油の混入により、その切削液『新液』そのものを薄めたものではなくなっているからです。
とは言え、現場で定期的に測定することで適正な数値の範囲(要求性能を満たす数値の目安)が定まってきます。
(※当社からは適切な濃度の目安をご案内いたしますが、実際の管理においては、ユーザー様でのご経験に基づいた数値設定をおすすめしております。)
[管理イメージ]
水溶性切削液を使用していくと、『消耗』、『濃縮』、『混入』が必ず起こります。
これらのことが極端に起きると、加工がうまくいかない、錆が出る、腐ったニオイ(切削剤の腐敗もご覧ください)、材料の変色、加工液の変色、泡の発生、などの現象につながります。
定期的に希釈倍率(糖度計による数値/濃度)を確認し、新液または水を追加するなど大まかな管理を適切にすることで、「仕上がりが良くなった」「液が長持ちするようになった」という声を聞きます。
また極端な現象にも気づくことができ、浮上油の除去や添加剤での対応も可能になります。
様々な不具合を和らげるための添加剤もラインナップされております。
詳細はこちらのブログで紹介しています。(水溶性切削液用の添加剤 ~殺菌剤、消泡剤~、水溶性切削液の添加剤②~防錆(変色防止)剤、pH調整剤~)
サンプルについては、お気軽にご相談ください。