
製品マメ知識 KC-12とKC-12A
2020.02.19
KC-12とKC-12Aはどう違うの?
KC-12で銅系ワークを処理できるの?
回答)まずは「違い」についてです。
KC-12は鉄系用、KC-12Aは銅系用(鉄系も可)と材質によって使い分けをお願いしています。
次に「KC-12で銅系ワークを処理できるか?」についてです。
真鍮をKC-12で処理して表面がくすんでしまった例があります。
同じユーザー様でKC-12Aを試していただいたところ、きれいに仕上がりました。
処方設計の観点から、それぞれの材質に合わせて「錆落とし性能」と「変色防止性能」のバランスが取られております。
そのため目的外の金属に使用すると、それらの性能が十分に発揮されないことがあります。
さらに目的外の材質を処理したことにより、その除去物(錆)が普段存在しない不純物として錆取り剤の液中に入り込みます。
そのことが原因で本来の専用材質の錆取りをする際に、液の寿命が短くなるなどの新たな不具合となることがあります。
木材加工用ノコギリは木を切るため、金属加工用ノコギリは金属を切るために使い分けます。
木工用で一時的に金属を切ってしまうと、木に戻した時に新たな不具合が出ることが想像できます。
同じようにKC-12とKC-12Aもそれぞれの目的にあわせて作られており、使い分けていただくことをおすすめしています。