錆取りの中和剤 メカヒビター#325
2021.11.11
KC-12やBR-36と一緒に「メカヒビター#325」を紹介されたけど、これ何?
という質問をよく受けます。
回答)
リン酸を含む酸性の錆取り剤で錆を落とした後、後処理としての鉄ワーク表面に使う水溶性防錆剤です。
『中和』という言葉を使っていますが、ワーク表面に残った(かもしれない)酸の中和を目的としており、劣化した(使用済みの)錆取り剤廃液の中和剤ではありません。
酸性の錆取り剤を使うと、「腐食しやすい材料」「処理後の水洗い時間と温度」など条件によっては、水洗直後に再び錆が発生することがあります。
ワーク表面はツルツルに見えても実は凹凸があり、その隙間や穴に酸が残留していることがあり、それをきっかけに再度錆が出てしまうようです。
そこで、メカヒビター#325を使用し酸性に傾いたワーク表面を中和することで、再錆化を防ぎます。
<使用例>
錆びやすい材質の場合は、①酸による錆除去⇒②水洗⇒③メカヒビター#325に浸漬の3工程をお勧めします。
①の後、メカヒビター#325で水洗して(②+③)しまう方法も効果的です。
メカヒビター#325は、KC-12等の錆取り剤での処理後の鉄ワーク表面をきれいに保つことを目的とした製品であり、また薄めて(約20~50倍希釈)使うことができ、経済的な製品です。
錆取りから錆止めに関する工程でお困りごとがありましたら、お気軽にご相談ください。