錆取り剤の原理
2022.04.26
【2022年4月26日 加筆修正】
錆の発生している鉄を錆取り剤に浸漬させると下記動画のような現象が発生し、錆を落とします。
この時に主に2つの反応が発生して、錆を落としています。
第1は『中和反応』。
錆はアルカリ性に偏ったものだそうです。
酸を接触させるとアルカリと酸で中和反応が起きて、別の物質に変わる。その別の物質は錆取り液の中に溶け込んでいきます。
錆が溶ける化学的な説明は主にこの反応で説明できるようです。
[中和反応イメージ]
第2は『酸化還元反応』。
酸は金属を腐食します。これを化学の言葉で酸化還元反応と呼ぶそうです。
表面の錆を落とすとき、錆びていないきれいな母材(金属そのもの)に作用して泡が出てきます。泡の正体は水素であり、この反応も起きているとのことです。
[酸化還元反応イメージ]
そして上記2つの反応は同時に発生しています。この酸化還元反応は母材が溶けているのであって錆が溶けているものではありませんが、『錆』の周辺で同時にこの反応が起きることで錆の塊を剥がしたり、錆を直接溶かす第1の中和反応を促したりしているようです。
酸性錆取り剤を使用すると、本来は好ましくない母材が溶ける反応(酸化還元反応)がどうしても起きてしまいます。
KC-12は過度な腐食を抑える対策がなされており、多くのユーザーに高評いただいております。
[中和反応+酸化還元反応イメージ]
このような反応によって、錆取り剤は働いています。
当社は創業より工業用錆取り剤の開発をし続けています。錆のお困りごとがありましたら、ご相談ください。